「先生!せっかくコメントをもらっているのに」

見落としてますよ。id:kohtさんのコメントを。いまさらといわれても仕方ありませんが、レスをば。

いただいたのは4月19日の日記に対するレスでした

丁寧にコメントしていただきありがとうございました。自分の持論の有効性を試すためにも、やはりTBは恐れずするものだなあと改めて思いました(今回はTBというよりどちらかというとリンクを集めておきたかったのですが)。
iori_tさんの当初の意見が偏狭なナショナリズムを持ったものだとは思っていませんでした。いくつかの「おとなり日記」を回ってみても、類似の意見が多かったのです。拙文は「ここでのキーワードは実はナショナリズムではなくて『面子』、政治ではなくて文化だ!」と言っているわけなのです。これは日中両国で生活し業務をしてきた私の(ある程度根拠のある)直感です。

「面子」というキーワードに関しては、確かにいわれるとその通りかなぁ。という気がします。特に中国でも生活されているkohtさんのご指摘とあれば尚更です。

日本人はあれだけ理不尽な?ことを言われても、国内で大がかりな反中デモをやることはなかった。尤も私が見落としたからかも知れませんが。結局偏狭なナショナリズムから一番脱しているのは日本人であって、じゃあ日本の教科書が一番成功しているんじゃないのか、とさえ言えます(笑)。

その分、逆に国家に対する自尊心も尊敬もそして関心すらも無いような気がします。選挙をしても投票率低いですしね。まぁ、私も関心が高い方ではないのでこういうコメントをするのもおこがましいんですが・・・。

「中国っつー国は偉大な文化を持ってるはずの国なのにナァ・・・。」ごもっともな疑問です。まず、中国文化を支えてきたのはもっぱら貴族、現代では十分な学校教育を受けた都市住民(私は勝手に「士大夫階級」と呼んでいます)です。義務教育すら受けられず、文化の恩恵に浴していない人も多いのです。
ただ、今回のデモに参加した人々の多くはこれらの都市住民でした。つまり「中国文化」と「中華思想」は表裏であり、対外的には強固な面子の主張となって現れます。中国が本気で他国に頭を下げたことなどありません。中国にとっての「偉大な文化」というのはそういうものなのです。私自身もびっくりするような面白い体験を持っていますが、私のウェブ上の発言は中国の友人に見られているので、抽象論だけでご勘弁ください。

ぜひ聞きたい。と思いましたが、まぁそれはそれで。にしても、やっぱり自尊心ばかり大きくても仕方ないような気がしますが、それはやっぱり環境によるものナノでしょうか。逆に日本人はもう少し自尊心があってもよいと思ったりもしますが。

ですから日本の対応は、以上のような中国の精神的特性を知り、中国の面子はつぶさずに必要な譲歩を引き出す、一見軟弱外交に見えてもこの一手しかないです。実際に中国からは外交上の謝罪は引き出せなかった一方で、デモで破壊された店舗などに対して補償の申し出もなされたそうですので、やはり日本外務省はそれなりに一生懸命やっている、というのが私の感想です。常任理事国となることを目指す場合も、その要点は中国をいかに説得するかであり、やはりこの考え方の延長線上で戦略を練る必要がありますね。朝方のあわただしいコメントですみません。

そうですね。なんだか、私は即物的というか、近視眼的というか、今そこで目に見えているものだけを見て判断する悪い癖があります。もう少し考えれば、確かに中国(国としてではなく地方自治体としてだったかもしれないけど)が補償に動いているのは、日本の外交政策の成功の一面といえるのかもしれない。というところに思いが至っただろうに。
何にせよ、気難しいお隣さんとうまくやっていくにはこちらも気を長くもって、長い時間をかけてつきあっていくしかないでしょうか。まぁ、できれば自分の子供が成長するころには今と同じ議論をしていてほしく無いものだと思います。。。そう思う前に彼女を探せ。という突っ込みはなしな方向でお願いします。(T-T)