「先生!東証の件ですが・・・」

えっと、東証がダウンしました。某F通のシステムだそうでいろんなところでやり玉にあげられているようですが、今朝のとくダネ!でも鬼の首を取ったかのように小倉さんが「これのシステムはF通だろ?」とか言ってました。はぁ、こういう誰かの弱みを握ったときの小倉さんが一番輝いていますね。俺は嫌いだけど。
そういえば、楽天のTBS買収に関し「フジテレビがライブドアに買収されそうになったとき、TBSでは肯定的な報道がされていましたが、TBSが楽天に買収されそうな今、そのスタンスを貫いた報道ができるかどうか?がみものですね」みたいなことを言っていた。まぁ、小倉さん自身ではなく、コメンテーターが言っていたかもしれませんが。でもね、報道とは同じスタンスでやるべきだ!と言う主張。まぁ、分かるよ。でもね、そう考えるとなんかおかしくない?
フジテレビは自分が乗っ取られそうになったときはライブドア憎しの報道をしていたのに、同じような立場にTBSが立たされたときは傍観者的な報道をしているわけですよ。まぁ、フジ買収騒動当時のTBSと何ら変わらない様なスタンスなんですよね。それって、TBSにはスタンスを変えるなと言いつつ、自分ははっきりスタンスが変わっているってことでしょ?もうね、バカじゃないか?とね、アフォじゃないか?とね、自分で自分の足元削ってどうするんだ?とね。言ってやりたい。これだから、小倉さんの番組は魅力的なのかね?ぺっ。
話をもとに戻そう。現時点で発表されている東証からの報告は以下の通り。

投資家の皆様及び関係の皆様へ
本日、株式・CB売買システムの障害により、投資家の皆様及び関係の皆様に多大なご迷惑をお掛けしましたことを心よりお詫び申し上げます。
現在、当取引所としましては、引き続き原因の究明作業を行なっているところでございますが、本日の経緯と現時点で把握している状況について、ご説明いたします。
本日の経緯は、次のとおりとなります。
本日午前6時47分、システム起動処理途中において、取引参加者である証券会社の情報の展開処理が異常終了いたしました。再々度にわたり、リトライ処理を行ないましたが起動せず、8時30分に売買停止といたしました。
その後、不具合箇所を特定し、正常な情報の展開処理を行なうことにより、12時00分にシステムを起動させました。株券等につき12時45分に注文受付開始、13時30分にすべての取引について、立会を開始いたしました。
障害の原因といたしましては、10月31日に実施した月末処理において、処理プログラムに一部不具合があったことによるものと思われます。当該プログラムは、10月8日から10日に処理件数拡張に伴い修正を行なった箇所になりますが、その中で証券会社情報取得に係る処理が正常に行なわれなかったものと考えられます。
詳細につきましては現在調査中ですが、その内容が判明次第、皆様にご説明申し上げる所存であります。
今後は、再発防止及びシステムの安定稼動に向け、社員一同一層の努力を行なってまいりますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
なお、明日の立会につきましては、通常どおり行ないますので、併せてお知らせ申し上げます。
平成17年11月1日

つまり、月次処理がうまくいかなかったってことだよね?まぁ、システム入れ替え後の初の月次処理なので、ダウンが起きる可能性は一番高いとは思うが・・・それにしても、起動できないって言うのはひどすぎるね。つまり、ST*1が全然できていなかったってことってなるのかな?うわ・・・。でもね、カットオーバーの日は決まっているにも関わらず、SA/UI段階*2において、顧客内の意見がまとまらず仕様決定が遅くなり、SS/PS/PG/PT/IT/ST/OT期間*3を削られて運用に入ったような気がします。って言うか、こういう大規模なシステム開発になればなるほど"船頭多くして船山登る"状態になってしまうのは往々にしてあるんだよね・・・。
これって、F通が取引会社だとしてもその下で開発担当となっているのはF通系の別の系列会社なんだろうと思う。ってことはだね、その担当者は今頃地獄にいるような心境なんだと思うよ。かあいそう。
ていうか、こういうの他人事じゃない位置にいる自分が怖い。

*1:SDEM21にて定義される開発工程の表現方法。ST:システムテスト。一連のシステムの流れなどを通して、ある条件を満たした場合のみに発生するバグなどを削っていく。データ登録件数が膨大になると障害が発生するなんて言うのが分かるのもこの段階でありプログラムのチューニングに入らざるを得ない場合も結構ある。あとは、日次、月次、年次処理などがシステムに及ぼす影響をテストするのもこの工程で行う。

*2:前述STと同様にSDEM21にて定義される開発工程の表現方法。SA:システム方式設計。システム化させる内容の外部要件を整理し、人、システムそしてそれらの運用方法などの方針を決定する。UI:ユーザインタフェース設計。システム化するもののユーザーインターフェースを決定する。SA/UIレベルまでの顧客承認をいただかない限り、次の開発工程には入れない。逆に言うとお客が本来つきあうべきはここまで。しかし、ここでFixした内容が後日ひっくり返されるなんてことは往々にしてある。

*3:前述ST/SA/UIと同様にSDEM21にて定義される開発工程の表現方法。SS:システム構造設計。SA/UIにて洗い出された機能、インターフェースを実装するためのプログラム群や機能をどのように配置するか、運用などを含めた設計を行う。PS:プログラム構造設計。SSにて設計された内容に基づき、ここのプログラムを設計する段階。PG:プログラミング。その名の通り、プログラミング。PT:プログラムテスト。文字通りプログラム単体での動作テストを行う。そのプログラムがになうべき内容を問題なくこなせるか?否かを確認する。IT:結合テスト。単体で作成されたプログラムを結合させて、それぞれが連携して想定どおりに動作するかを確認するテスト。単体では動作するが、連動させるときに正しく動作しないなどの現象を防ぐために行われる。ST:システムテスト。前述の通り。OT:運用テスト。システムを仮稼働させ、本運用と同じ状況で運用中に障害が発生しないことを確認するための工程。