[web]「先生!数学問題がありました。(その2)」

先日、解いた数学の問題はどうやら正解だったようで、ホッとしたと思ったら早速次の問題が紹介されていた。ってことで・・・問題は以下の通り(http://d.hatena.ne.jp/RyuichiXP/)。

尚この問題は2001年日本数学オリンピックの問題4を元にして作成しました。そこで出来たよ。と言う方は次の問題に目を通してみて下さい。

一辺の長さaの正三角形ABCがある。D,E,Fはそれぞれ辺BC,CA,AB上の点であり、三角形DEFは一辺の長さbの正三角形(ただし、b

注:この問題は以下のHPより引用しました。
URL:http://www.shiojiri.ne.jp/~kensuu/Olym2001.pdf
なお問題は数学オリンピック財団に帰属します。

あら、数学オリンピック財団の問題ってことは、少し難易度が上がっちゃうのかしら?ってことで、早速解きにかかりますか。

まずは作図。図は以下の通り。

△AFEと△BDFにおいて
∠AFE = 180 - ∠EFD - ∠DFB
∠EFDは正三角形の一つの角なので、∠EFD = 60°
∠AFE = 180 - 60 - ∠DFB
また、三角形AFEにおいて、
∠FEA = 180 - ∠EAF - ∠AFE
  = 180 - 60 - (180 - 60 -∠DFB)
  = ∠DFB
したがって、∠FEA = ∠DFBかつ、∠AFE = ∠BDF
また辺FEと辺DFは正三角形の一辺なのでともに長さがbである。
よって、△AFEと△BDFは二角挟辺の定理より、
△AFE≡△BDFとなる。
同様に、△AFE≡△BDF≡△CED
△ABCの面積をS、△DEFの面積をS'とすると、
S = (1/2)×a×a×sin60°= (√3/4)a^2
S'= (1/2)×b×b×sin60°= (√3/4)b^2
△ABCと△DEFの差は△AFEと△BDFと△CEDの和に等しい。(つまり黄色い部分)
△AFE + △BDF + △CED = S - S'
      = (√3/4)(a^2 - b^2)
また、△AFE≡△BDF≡△CEDなので、△AFEの面積はS''は
S''= (√3/4)(a^2 - b^2) ÷ 3
= (√3/12)(a^2 - b^2)
次に、△AFEの内接円の中心をRとすると、Rから辺AF、辺FE、辺EAに下ろした垂線と各辺の交点をそれぞれG、H、Iとする。それぞれRG、RH、RIが内接円Rの半径となる。
次に、Rと△AFEの各角A、F、Eを結んだ補助線を引く。
△AFEの面積は、△RAF、△RFE、△REAの和となる。
△AFE = △RAF + △RFE + △REA
  = AF×RG÷2 + FE×RH÷2 + EA×RI÷2
RG,RH,RIはそれぞれ等しいため、すべてをRGに揃えると
△AFE = (RG/2)(AF + FE + EA)
△AFE≡△BDFなので、辺EA=辺FBよって
△AFE = (RG/2)(AF + FB + FE)
  = (RG/2)(a + b)
よって
△AFE = (√3/12)(a^2 - b^2) = (RG/2)(a + b)
(RG/2)(a + b) = (√3/12)(a^2 - b^2)
(RG/2) = (√3/12)(a - b)
RG = (√3/6)(a - b)
よって△AFEの内接円の半径は(√3/6)(a - b)となる。

ってことで、これがあってることを祈りますが。はたして記憶が正しいのかなぁ