「先生!目標を立てることは大事です」

うちの会社では、毎月SEとしての基本動作をもう一度基本から見直そう。そこからすべてが始まるのだ。というコンセプトで基本動作の徹底を図っている。この行動自体ちょっとウザいのだが、でも確かにウザいと思うということは基本をないがしろにしている証拠だとも思える。なので、こういう活動自体を否定したりはしない。
さて、そんな基本動作徹底の今月の目標は「コミュニケーションマナー」についてである。会社における基本的マナーの中で、相手方とコミュニケーション交わす際に重要な項目をピックアップし記載。E-MAILのマナー/聞き方のマナー/話し方のマナーを主項目として上げている。さらにそれぞれ気をつけるべきポイントの列挙もある。そのうちのE-MAILのマナーについて記載している部分を引用してみよう。

  1. E-MAILのマナー
    1. 件名は内容が一目でわかるように。
    2. 要領の大きなファイル等は、圧縮して送るなど、送信状態も注意すること。
    3. 日頃の厚誼のお礼を述べるのを忘れずに。
    4. 自分の名前は、最初に名乗るのが礼儀。
    5. 感謝し、お礼を述べる。
    6. 安易に多人数(CC)に送らない。
    7. 送信する前に、必ず誤字・脱字がないか確認する。

宛先は充分確認し、機密情報や重要事項を送る際は、暗号化するなどしましょう!!

上記は原文そのままである。さて、何か違和感を感じられないだろうか?
まず、私が感じた違和感は「要領」についてである。この要領は「要領が良い、悪い」の要領になってしまっているのだ。ちがう、ここで言いたいのはきっと「容量」だよね?
だが、「容量」としても違和感が残る。だって容量って「1 器物の中に入れることのできる分量。容積。2 一定条件のもとで物体が含みうる物理量。熱容量・静電容量など。」って言う意味だもん、「容量の大きなファイル」って何さ?「容量の大きなディスク」ならわかるんだけど。
また、「送信状態も注意すること」の送信状態って何さ?いや、ニュアンスとして言いたいことはわかるよ。わかるけど、それを「送信状態」って言うか?言わないと思うんだが。
で、「必ず誤字・脱字がないか確認する」って書いてあるのが始末が悪いよね。あんたが誤字してますけど?どうしちゃったんですかー?とね。
もうちょっと細かいことを言うと「E-MAIL」という表記。正しくは「e-mail」のはずだ。別にチラシの裏に書くような私のBlogなどであれば同じ意味を指すE-MAILとe-mailの違いなんざ気にする必要はないけれども、あくまでも企業内の目標として立てるのであれば、正しい用語を利用するべきなのでは?と思う。
他にも「厚誼のお礼を述べる」とか「感謝し、お礼を述べる」とか書いてあるけど、どれだけ「ありがとう」って言うんだよ。とかね。
また「機密情報や重要事項を送る際は、暗号化するなど」ってあるけど、重要事項と機密事項はまったく別よね?機密事項は秘密にしなければならないこと。重要事項は誰かにとって何かが重要であるということだ。たとえば「顧客先のパソコンの操作を終了する時には必ずログアウトすること」これはとっても重要なことであっても機密ではない。まぁ、言いたいことは分からなくもないよ。分からなくもないけど、どうしたもんだかね。
ってことで、たった数行で突っ込み所満載の目標が出来上がっちゃうわけだ。すばらしいねぇ。
ま、この目標こそが「要領が悪かった」という訳で、お後がよろしいようで・・・。