「先生!どうだろうねぇ?これ?」

さて、今日判決のWinny問題。有罪判決が出たようです。どうも流れを見てる限り、有罪判決が出るだろうなぁ。とは思っていましたが、やっぱり腑に落ちません。

ウィニー裁判>元東大助手の金子被告に有罪判決 京都地裁
匿名性が高いファイル交換ソフトWinnyウィニー)」の開発・公開で映像データなどの違法コピーを助長したとして、著作権法違反のほう助罪に問われた元東京大助手、金子勇被告(36)=東京都=に、京都地裁(氷室眞裁判長)は13日、罰金150万円(求刑・懲役1年)の有罪判決を言い渡した。同交換ソフト開発者が「犯罪のほう助」で有罪となったのは全国で初めて。金子被告は控訴するとみられる。
 ウィニーを巡っては、著作物の違法な流通のほか、自衛隊や行政機関、企業からの機密・個人情報の流出が社会問題化。また、国が振興に力を入れるIT(情報技術)分野で、高レベルの新技術の開発・提供が、利用者の悪用によって罰せられたのは異例で、今後の技術開発などに与える影響は小さくない。
判決によると、金子被告は02年5月から自身のホームページ(HP)でウィニーを公開し配布。03年9月に群馬県の男性(44)ら2人=いずれも懲役1年・執行猶予3年の有罪確定=が映画などをインターネット上に無料公開した著作権法違反行為を助けた。【太田裕之】
ウィニーはP2P(ピア・トゥ・ピア、ピアは英語で「同輩」)型ファイル交換ソフトの一つ。インターネットなどは通常、サーバー(情報や処理作業を集中管理する特定端末)がクライアント(一般利用者の端末)にサービスを提供する構成だが、P2Pはネットにつないだ端末間でファイルを交換するなど、サーバーに負担をかけない。
利用者が欲しいファイルを検索すると、類似の検索をした別の端末とネット上で近い場所に配置するほか、通信速度の速い第三者の端末に送信(中継)させる。中継する端末にも同一データが蓄積され、最初の送信者を特定しづらくしている。【中野彩子】

まぁ、そもそもこのWinnyを開発をしたこと自体が悪かったのか?と聞かれるとNoだと思う。開発者の思いの根底に著作権法違反のファイルを交換することになるかもしれない。と言う未必の故意があったとしても、開発自体はそれほどとがめられるものではないと認識している。
話は変わるが、昨日、某大阪テレビ局の番組に判決前日のインタビューという形で10分弱ほどのコーナーがとられてVTRで開発者が語っていた。論法としては「速すぎる車を創ってしまった。それを創ったことは認めるがそれでスピード違反する人たちの責任を私はとれない」と言う論法。まぁ、一理あるような無いような。それに対するキャスターの反応は「速すぎる車をつくったとしても、それを運転するのは免許証を持った人たち。つまりある程度のルールがある中でルールに則って運転してるのに、インターネットの世界にはルールもない。それとこれとは別問題だ」と言う意見。
まぁ、別問題であることは確かなのだが、比喩なので許してやってほしい。もひとついうなら「ルールがない」事の責任はこの人にあるのではなく、社会にあるのだ。この人に詰め腹を切らせるのはどうだろうか?と思うが。
もひとつ、車を運転するのが免許書を持っている人に限られるなんて前提はどこにもないのだが。だとしたら、世の中から無免許運転なんてなくなるじゃないか。また、免許を持っていてもスピードを出しすぎる人がいるからスピード違反という違反があるんだ。やっぱり、この二つの話はまったく別次元の話で、比喩としてもそれに対する反論としてもそもそもだめなのかも知れないね。まぁいい。
(閑話休題)
単純に考えよう。
ものを作った。そしたらそれで事故(著作権法違反)が起きた。じゃ、作った人の責任。あ、PL法と一緒か?
でもさぁ、ブルドーザーを作った。そしたらそれで人の家を勝手に壊す人が出てきた。じゃ、作った人の責任って・・・なるのかね?
やっぱりどうも腑に落ちない。誰か、私にこの問題をわかりやすく解説してほしいものだ。