「先生!そんなに簡単じゃない」

会話に困ったら天気の話をすれば良いと聞く。その場にいる人の共通の話題だ。天気が晴れている。雨が降っている。それは客観的事実であり、誰にも否定できないことだ。
でもこれに対して雨は憂鬱だとか、晴れてうれしい。なんて言い始めるとそれは途端に主観が混ざってくる。雨降りだろうと、その日にイイコトがあった人にとってはとてもイイコトだ。晴れていても、心の中は土砂降りかもしれない。
どんな人にも心がある。自分が会話している相手の心中を察することは非常に難しい。けれども、不用意な一言で相手の心情を害したりしたくない。でも、そう考えると次の言葉が出て来なくなる。会話は難しい。難しいと思うから・・・また話せなくなってしまう。話せなくなってしまった自分を自己嫌悪する。話したい。話せない。話さない。話せるようになりたい・・・。今はただ、つらい。