「先生!悩んでしまいます・・・」

death note

今週末公開映画のDEATH NOTE。そう、デスノート。先週の日曜日は片づけをしなければならないというのに、本棚から取り出したデスノートを1巻〜9巻まで一気読みしてしまった。そんなデスノートを見に行くつもり満々だったのだが・・・。

DEATH NOTE デスノート 前編』25点(100点満点中)
映画化にあたって冒頭のストーリーは変更されているが、これも問題はあるまい。むしろ、出だしの9分半の緊迫感はなかなかのもので、短い時間にこの世界のルールの多くを上手に説明しており、感心した。オールCGによる死神リュークの見た目も違和感がなく、これはかなりイケるぞと、大いに期待は高まった。
しかし、この映画の美点はそこまでだった。映画版『DEATH NOTE デスノート 前編』は、徐々にほころびを見せ始め、終わってみれば結局、ダメ映画の仲間入り、である。

えぇーーー?ダメ映画なのかよ?どうしよう・・・見る気がちょっと萎えたな。でも見てみたいしなぁ・・・。どうすっかなぁ。

ところが映画版のライトは、原作を読んでいないものには、ただ行き当たりばったりで計画性のない無差別犯罪者殺しをしている、頭の悪いガキにしか見えない。オリジナルキャラクターのガールフレンドと、仲良くチュッチュしている普通の学生に見えてしまうのだ。この作品の主人公を、平凡な、隣のお兄ちゃん的キャラにするなんて、いくらなんでもひどすぎる。
なぜこんなことになってしまったかというと、監督が主人公の内面、心理を一切描いていないからである。たとえば原作は、台詞の多くが主人公たちの独白であり、嫌というほど彼らの内面、心理状態を読者に伝えているのだが、そのおかげで、表面上は意味不明な彼らの行為が、読者にだけは説得力を伴った凄みある戦いとして、バッチリ伝わるのだ。

デスノートはモノローグでキャラクタの心中を解説してくれているからその行動の意味が分かり、深い考えをもって行動しているキャラクタのその行動に感心してしまうと言う点ではこの前田さんと意見は一緒だ。だとして、この点に対してNGを出している前田さんの意見は至極真っ当で、なんだかそれが直私の意見ともなりかねないなって言う気がした。まぁ、原作が頭に入っているとその行動の裏を知っているわけだから僕は気にならないのかもしれないけど。

ただし、ラストのどんでん返しについては、少しは評価したいところ。オリジナルキャラの必要性と、ライトの真の性格を明らかにさせた、映画版にとって、意義あるものであるというのがよくわかる。ただ残念なことに、ここでも、監督は大きなミスを犯している。

まぁ、多少の見どころもあるみたいなので、公開日にでも見に行きますかね。。。って、ヤベ。その日、引越し業者が下見に来ることになってるわ。ダメじゃん・・・。午後からか。