「先生!世渡りの才能」

どうやらボクには世渡りの才能はなさそうだ。うん。思ったことは言っちゃうし、間違ってることは間違ってるって言っちゃう。
昨今の社会情勢を反映してウチの会社でもご多分に洩れず残業の圧縮やらエコ2コストやらワークライフバランスやらを大義名分にしたコスト削減策などが行われ、非常に息苦しい。
いや正確に言うならば、僕自身が作業担当者として動く分にはこれが普通だと言う風な気がしなくもなくって、息苦しいと言うほどには感じていない。僕自身の作業として出来るだけ時間を短くしろって言うんだったら、それはそれで願ったり叶ったりなんで問題ない。
だが、プロジェクト管理者になった途端に息苦しく感じる。僕自身の作業ではなく、僕の下についている若手はそう言うわけには行かないと思う。
若手は与えられた課題を要領よくこなしていくなんて技術は無い。しかし僕は若手にそんな技術を今すぐに求めている訳じゃない。今の時点でスキルは無くて全然問題ない。それを将来的に身につけてくれればそれで良い*1。そしてそれらの技術を身につけるために、それなりの時間を要することは理解していて、そのために時間を掛けること自体は俺は悪くないと思ってる*2
残業第一主義とは言わないが、必要に応じて必要な分だけ残業をさせてあげたいし、残業をしてもいいのかどうか?お金は大丈夫なのか?なんて言うその辺の気苦労を若手にさせないのがプロジェクト管理者の腕の見せ所だとも思ってる。
ところが、だ。
部長も課長もベテラン社員も若手も新人もすべての人が残業禁止なんてアフォみたいな通達を上が出すからやってられない。オマエは馬鹿か?馬鹿なのか?と。
で、何故こう言う事を言い始めちゃうのか?って言うと 社内単金という考え方がある。1人が1時間働くと、これだけのコストがかかると言う見積りだ。これは社内のランクが上がって高給を貰ってる人も、新人も一律の金額になってるし、コストセンターと呼ばれる人たちの給料も入っている訳である。「え?一律なの?何を言ってるの?」と言われそうだが、事実はこの通りなのだ*3
この単金が一律になっている理由はそれを管理する能力がウチのコストセンターにないからである。甚だ有り得ない。コストを掛けるだけじゃなくて、無能なのかよ?って思ったら、さらにやる気が失せる。*4
でだ、こう言う風になって途端に息苦しくなってきている昨今だけれども、所詮は平社員、お上の命令には従う必要があって、その枠の中でどれだけ自分が力を発揮できるか?と言う事を意識しながら過ごしている。
が、そんな意識も無駄なんじゃないか?と思うようなことが起きる。先日、社長が珍しくウチの事業所に来て朝礼で話をしていた。延々と実のない話を30分も。社員をずっと立たせたまま。
100人が30分立って聞いてる。これだけで3000分=50時間だ。馬鹿か。アフォか。50時間残業できたら皆もっと成長できるわボケ。こんな無駄な話を聞く為に社員が30分も立っているって思ったらやってられなくなった。
とりあえず、その後にスピーチをする機会があったので、トップがアフォな事をやってるけど、それは真似ないように。と、部長・課長・先輩・後輩がいる前で言ってやった。この辺が世渡り下手くそなんだろうな。
ホントは社長をとっつかまえてオマエはアフォか?と言いたかったんだけれども、その日にウチの部の人が社長稟議をする予定になってたので、他の人の迷惑になるといやだと思って言うのをひかえた。この辺は常識人。とはいえ、今すぐにでも社長に面と向かって言いたい。オマエはアフォか?と。

*1:その将来が出来るだけ近い未来であればあるほどうれしいのは確かだが・・・

*2:効率的に仕事をするための努力をするための必要最低限の残業が必要といってるだけで、ダラダラする事を勧めている訳ではない。

*3:正確には工数計算上の単金が実際の単金の多寡に関わらずベテランも若手も一律で計算されているため、想定している工数と比べて、ベテランやコストセンターが多く働くと配付差損が出るし、若手が多く働くと配付差益が出ることとなる。

*4:まぁ、コストセンターにはコストセンターの言い分があるんだろうし、立場が違えば言いたいことも、見えるものも違うのは分かってるんだけど、とりあえず怒りをぶちまけたい。反論を聞かないと言ってる訳じゃなくて、反論は必要ならば十二分に聞く。